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3期工事 -障子紙1-

残すは障子紙の貼り付けのみとなったウチの障子達。
障子紙は、表具店を営むウチの親父にお願いすることに。オヤジは、表具師と呼ばれる職人で、掛け軸や額を作ったり、襖〔ふすま〕や屏風〔びょうぶ〕を仕立てたりする職人です。そんなオヤジの息子達は、システムエンジニアと自動車整備士ですけどねw

店には子供の頃から行っていたので、何となく仕事内容は知っている様な感じだったけれど、ちゃんとオヤジの仕事を見るのは初めて。そもそも、オヤジに仕事を依頼することが無ければ、一生見ることも無かったかも。いい機会を与えてくれた障子です。

そんな障子貼りに応援としてAYKを導入。もはや、息子から依頼されたから頑張るか!!ではなく、孫と会える!!孫のため!!の様な気がしてきますw それにしても、お爺ちゃんの仕事として表具はピッタリだな。

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AYKとひとしきり遊ばれた後、仕事がスタート!!

さて、ここでオヤジから紙講座w 機械で作られた和紙の場合、ロールで売っていて、大きな和紙一枚をベッタリと貼って終わりですが、手漉きの和紙の場合はそんな大きな紙は作れません。なので複数枚を一つの障子に貼る必要があるのです。
今回、紙屋さんがウチの為に、無料でくれた高級の手漉き和紙は二尺一寸。(一尺 = 30.303cm / 一寸 = 3.0303cm) この和紙を貼ろうとすると、一つの障子に4枚の和紙を貼る必要があるのです。これを聞いた瞬間、ちょっとやってみたいなーと思っていたのは一気に消失w

手漉きの和紙と、機械で作られた和紙、始めの見た目は変わらなかったとしても、日に焼けてきた時の雰囲気が全然違うらしいです。ちなみに、この手漉きの和紙のお値段、一枚1500円!!

まずは、和紙の裁断から。表具屋の仕事で大切なのは直線で紙を切れること。直線で切れなくなったら仕事は引退するらしい。
意味有り気な長さのさしを置いて、線路を切った重りで押さえてカッターで切断。 カッターと下のマットが無い時代は、包丁で切っていたそう。

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てっきり、16枚の和紙を何回かに分けて切るのかと思ったら、一発でキレイに全てを切断。
おっと、店内がお目見えしましたが、ここは超都会だったりしますw

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次に、和紙を貼っていきます。
子供の頃から何とも思ってなかった刷毛も、この年になると何かイケテル様に見えてきますw

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そこらでは見ない糊に少々の水を混ぜていきます。

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そして、障子に載せるように糊を塗っていきます。しまった、隣に完成体が写ってるやん。。。見なかったことにw

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格子に合わせて和紙をのせて貼っていきます。
ここで、この障子が通常の形と違って特殊な形なので、紙を完璧に引けないとクレームw 本当だったら窪みがあって、親指で僅かに引っ掛けて紙を張れるらしいです。そこは表具屋40年位?の技術でカバーして頂きましたw

「新しい事にチャレンジ出来ていいやん」と言ったら、「そんなんいらん!」との回答でございましたw

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複数枚の和紙を貼ると言う事は、重なりが重要になります。微妙に合わせて貼っていきますが、テキパキしすぎで早い!!

これらの事から分かるように、手漉きの和紙を使っている場合、一つの障子に複数枚の和紙が貼られています。どこかで障子を見たときに、何枚か貼られていた場合、それは手漉きの和紙を使っているって事になるので、紙の質感とか焼け具合とかをチェックしてみましょう。昔は機械で作られる大きな和紙は無かったから複数枚貼るのは普通の事だったらしいです。

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